【現在地】仕事は好きなんです。今の仕事も、好きなんです
「ごめんね。休職をすすめるよ」産業医の先生にそう言われた日。
産業医に会いに行くのが、憂鬱だった
翌日、私は産業医の先生に会いに行きました。
前日に心療内科で「産業医の先生に会ってきて」と言われ、そのまま管理保健室で予約を取ってもらったからです。
でも正直、行きたくありませんでした。わざわざ予約を取ってもらったのに、そう思っていました。
保健師さんは前日に、
「職場には、“健康診断のことで呼ばれた”って言えばいいから安心して」
と言ってくれました。
たしかに、そう言えばいい。
それで済む話なのかもしれません。でも、私の中ではそんなに簡単ではありませんでした。
私は職場で、「波風を立てる厄介者」のように扱われています。
そういう空気を感じるだけではなく、実際にそう言われたこともあります。
だから、少し席を外すだけでも怖い。
どこに行くのか。
何をしているのか。
また何か言い出すのか。
そんな目を向けられる気がして、体が固まります。
産業医に相談できる。
それはありがたいことのはずでした。でも同時に気が重くて憂鬱でした。
不思議と、土日などの休みの日は大きく崩れるわけではありませんでした。
でも、仕事に向かう準備になると急にしんどくなる。
お弁当の作り置きをしようとしても、何を作ればいいのかわからない。
何を食べたいのかもわからない。
スーパーに行っても、何を買えばいいのかわからない。
悪阻がひどかった時みたいに、食べたいものがわからない感覚でした。
休みの日はなんでもないのに、仕事につながる準備になると体が止まる。
その違和感を、私はまだうまく説明できずにいました。
「今、何が一番しんどくなる?」
そんな気持ちのまま、私は産業医の先生がいる部屋に入りました。
そこには、産業医の先生と、2人の保健師さんがいました。
私はまず、ここ数ヶ月の症状を話しました。
胃が痛いこと。
眠れないこと。
動悸がすること。
めまいがすること。
検査では大きな異常が見つからなかったこと。
心療内科に行って、産業医の先生に会ってみてと言われたこと。
話しながらも、自分ではまだ「体調の話」をしているつもりでした。
すると、保健師さんに聞かれました。
「今、何が一番しんどくなる?」
そう聞かれて、私は少し考えました。
胃が痛いこと。
眠れないこと。
動悸がすること。
めまいがすること。 どれもしんどい。
でも、口から出てきたのは、そのどれでもありませんでした。
「職場に来たくない」
そう言っていました。
言葉にした途端、涙が出てきました。
仕事は好きです。今の仕事も、好きなんです。
だから、自分の口からそんな言葉が出たことに、私自身が一番驚きました。
私は、仕事が嫌いになったわけではありません。
むしろ仕事は好きです。今の仕事も好きです。
だから、余計にわからなかったのだと思います。
仕事が嫌いなら、まだ説明がつく。
行きたくない理由も自分で納得できる。
でも、そうではありませんでした。
仕事は好き。
やっている仕事も嫌いじゃない。
それなのに職場に来たくない。
その矛盾を、自分でもうまく言葉にできませんでした。
「環境を変えるようにしましょう」
産業医の先生は、私に聞きました。
「僕は立場上、人事や大学の上の人には伝えることができる。職場には言わないこともできる。どうしてほしい?」
私は、わかりませんでした。
どうしてほしいのか。
どうなりたいのか。
自分でも、すぐには答えられませんでした。
ただ、怖かった。
知られることも怖い。でも、このまま続けることも怖い。
こんなことを知られたら、また蚊帳の外になるんじゃないか。
自分を否定されるんじゃないか。
腫れ物をさわるような扱いをされるんじゃないか。
ひとりで仕事をするのは慣れています。それは平気です。
でも、組織から疎外されるのが怖い。
そんなことを私は話していました。
すると産業医の先生は、言いました。
「まずは環境を変えるようにしましょう。今の職場には言わないから」
その言葉を聞いて、私は思わず聞きました。
「え?もう私、仕事やらない方がいいんですか?」
先生は、そうじゃないと言いました。
「のあさん、仕事が嫌いなんじゃないでしょう?それだけのキャリアがあるなら、嫌いだとは思わない。ただ、環境が悪すぎる。そこを変えるだけ」
その言葉を聞いたとき、ショックもありました。不安もありました。
そして続けて先生は、こう言いました。
「ごめんね。休職をすすめるよ」
その言葉を聞いて、頭が真っ白になりました。
休職?
私が?
今の職場に来て、まだ半年で?
でも次に私が考えたのは、自分でも少し驚くくらい仕事のことでした。
マニュアルを作らないと。何か言われたらどうしよう。
進捗を聞かれないから、私しかわからないメモだらけだ。
早く作らないと。
休職と言われて、最初に考えたのがそれでした。
仕事が嫌いになったわけじゃない
そのとき、少し冷静になって思いました。
ああ、私は仕事が嫌いになったわけじゃないんだ。
休みたい、逃げたい、全部投げ出したい。
そういうことだけではなかった。
ただ、このままの環境で続けることが、難しくなっていたのかもしれません。
産業医の先生には、心療内科の次の予約を早めて、
今回話したことを伝えてみてと言われました。
休職することになるのか。
環境を変えることになるのか。
自分の気持ちも、まだ整理しきれていません。
でも、この出来事は、私がこれまで書いてきた「働き方」の話と切り離せないと思いました。
働くことが好きでも、働く環境によって心が追いつかなくなることがある。
仕事を続けたいから、一度立ち止まる必要があることもある。
これまでの仕事遍歴は、これからも続けて書いていきます。
その一方で、今の現在地も、無理のない範囲で残していきたいと思います。
働くことが好きなまま、どうしたら自分を壊さずに働けるのか。
そのことを、ここで少しずつ考えていこうと思っています。




のあさん、記事お疲れ様でした
声の後書きも聞かせて頂きました
同じような感情が湧いてくることが
あります
なんとも表現し難いですよね
無理せず表現していきたいですね
のあさん、
ぼくも産業カウンセラーに相談したことを思い出しました(電話面談でしたが)
自分と仕事と環境、切り離して考える必要がありますね